銀河英雄伝説 Wiki
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プロフィール
アーダルベルト・フォン・ファーレンハイト
Adalbert von Fahrenheit
Ardalbelt
所属: 銀河帝国
階級: 提督
性別: 男性
搭乗艦: ダルムシュタット
アースグリム
声優: 速水奨
  


アーダルベルト・フォン・ファーレンハイト(Adalbert von Fahrenheit)は、銀河英雄伝説の登場人物。

概要[]

ローエングラム陣営の主要提督の一人。旗艦ダルムシュタットアースグリム副官ザンデルス、幕僚にブクステフーデ。後に残存艦隊を率いたホフマイスターは配下。

略歴[]

元々はラインハルトが上級大将としてアスターテ会戦を指揮した時の、配下の分艦隊司令官少将)だった。

その後、元帥に叙任されたラインハルトが元帥府を開くが、当初は帷幕に招かれていない。むろん、ラインハルトが元帥として人事権を行使できると言っても、好き勝手に有能な提督を引き抜ける立場にあるとは思えず、招くこともできない事情があったとも考えられる。

リップシュタット戦役では門閥貴族側に属し、メルカッツとともに貴族連合軍では希少な良将としてラインハルト軍と戦ったが敗北、捕虜となり、終戦後の謁見でその才能を惜しんだラインハルトより元帥府への参加を求められる。その場で申し出を受け、ラインハルト元帥府の一角を担う提督となり、古参の提督たちに劣らぬ信任を受けるようになる。

回廊の戦い序盤では、先鋒のビッテンフェルトに続く形でヤン艦隊と交戦状態に入り、回廊の地理的特性を巧みに利用したヤンの戦術に捉えられ、窮地に追いやられる。敗退する味方の壊滅を食い止め、回廊からの脱出を助けつつ、自らは最後衛を務めたが、乗艦が敵軍の集中砲火を浴びて戦死。死後、元帥に昇進。後に新造された要塞「三元帥の城(ドライ・グロスアドミラルスブルク)」の名前は、彼とキルヒアイスシュタインメッツに由来する。

能力[]

攻勢に強く、勇猛果敢な戦いぶりで知られる。反面、守勢に回ると粘りに欠け、総合すれば猛将型の指揮官。ラグナロック作戦や回廊の戦いなどでも、猛将ビッテンフェルトと同等の任務を与えられている。一方で戦況を冷静に見渡し、自らを自制する心得を身に付けており、回廊の戦いではビッテンフェルトの独走を嗜める役割も任じていた。

アスターテ会戦では当初、他の提督たちと共にラインハルトに撤退を具申するが、ラインハルトより作戦を説明されて、引き下がる事になる。当会戦でラインハルト指揮下にあった提督としては若年であり、メルカッツを筆頭とした古参の提督らが難渋を示したのに対し、ファーレンハイトはひとり興味を示して好意的な表情を浮かべた。

なお、劇場版アニメ第2作に於ける同会戦の描写では「(『理屈倒れ』のシュターデンに『机上の空論』呼ばわりされた事に対して)マイナスのマイナスはプラス」といった発言を副官ザンデルスに向けている。さらに当該会戦の最初の戦闘(対同盟第4艦隊戦)では、先鋒としてラインハルトの立案を正確に実行し、勝利に貢献して、若年でありながら高度な戦術理解力と戦闘指揮能力といった優秀な能力を有している事を示した。

「神々の黄昏(ラグナロック)」作戦ではビッテンフェルトとともに予備兵力についたが、本文内の解説ではこれは攻勢に強い事が評価されたもの。また単に攻勢に強いだけでなく、本作戦の一環であるランテマリオ会戦、或いは第二次ラグナロック作戦におけるマル・アデッタ星域会戦では、同盟軍の本営への側面/後背攻撃を敢行しつつも、状況が不利と判断すると迅速に後退するなど、戦況に応じて柔軟に対応する機転を示し、その非凡さを証明した。

人柄[]

ラインハルトの生家であるミューゼル家よりもさらに貧窮した貧乏貴族の出身で「食うために軍人になった」と公言している。

リップシュタット戦役では貴族連合に属してラインハルト軍と矛を交えるが、無謀な出撃には断固拒否し、盟主であるブラウンシュバイク公の暴論に対しても毅然とした態度で反論している。とはいえ、最後まで属した貴族連合を裏切ることなく戦い抜き、勝敗が定まった後は潔く虜囚の身になった。これらが示すとおり勇猛であるが清廉な性格であり、マル・アデッタ星域会戦後、同盟議長レベロを殺害して帝国側に下ろうとしたロックウェルらが「先例」としてファーレンハイトの名を挙げたとき、その場にいた彼は表情は崩さないながらも激怒し、ラインハルトの命を受けて彼らを処断している。

なお、彼の生涯最後の戦場となった回廊の戦いでファーレンハイトを追い詰めたのは、かつての戦友にしてリップシュタット戦役の後にヤンの元に身を寄せたメルカッツであった。その報告を受けた(アニメでは、その戦法からそれに気付いた)ファーレンハイトは、「本懐である」と清々しく受け止めた。ファーレンハイトの戦死が報じられた際、メルカッツ自身は短い期間ではあるが個人的に喪に服している。

ギャラリー[]

その他[]

  • OVA第1期最終話において、初期リリース(VHS/レーザーディスク)版では、オーディンへ向かうときアースグリムに搭乗していたが、「アニメ版に描かれたリップシュタット連合軍では通常戦艦で指揮していたのだから、この時アースグリムを使っているのはおかしいだろう」という意見が多く寄せられた。それゆえDVD版では高速戦艦に変更されている。尚、スーパーファミコン版で帝国軍でプレイし、アスターテで分艦隊指揮官として彼を選ぶと、乗艦がアースグリムになっている。
  • アニメ版における作画モデルはクリストファー・ウォーケン。ちなみに、発注時のモデルはウォーレン・ビーティーのはずだったと言う。(「ロマンアルバム」中の設定解説において)

関連項目[]

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